課題研究Ⅰ 学会員対象 公開学習会のお知らせ
2021年 7月3日(土) 13:30-15:30 Zoomにて開催
【テーマ】
「個別最適な学び」を問う
【オンライン研究会(Zoom)の情報】
◎オンライン研究会(Zoom)の情報:2021年6月28日(月)に、「会員情報管理システム」内で、ZoomのURLやID、パスワードを公開しました。 2021/6/28 update!
学習会は事前申し込み不要で、学会員の方であれば自由にご参加いただけます。
【報告者】
鈴木 悠太 (東京工業大学)
中教審答申「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」の「理論」
熊井 将太 (山口大学)
「個別最適な学び」の現代的位相
遠藤 貴広 (福井大学)
「個別最適な学び」論の背後にある能力観・発達観――教育評価の視点から
【内容】
本課題研究Ⅰは、現代の大きな社会的変動の中で、これまでの教育制度・組織が、その枠組み自体を問い直されているという理解のもとで、社会状況・変動というマクロな状況と、児童・生徒に向き合う教師には何が必要なのかというミクロな状況を行き来しながら、学校と教師の役割を再定義し、教師教育を展望することを目的としている。またそのために、多様なテーマでの公開学習会を通じて、こうした課題に接近する。
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今回は<「個別最適」な学び>について検討したい。
「児童・生徒をかけがえのない個人として対応する」「児童・生徒一人一人のニーズに応える」「個に応じた指導」といった言葉は、教育の世界では広く流通しており、また、児童中心主義の理念に基づく教育の中にも長い歴史を持っている。自明視され、疑いようのないこうしたとらえ方・用語は、近年では、いつの間にか中教審答申や、教育改革に関する政策文書の中にも散見されるようになった。
令和3年1月に答申された「令和の日本型学校教育の構築を目指して」(中教審答申)においてでは、「自立した個人の育成」「個人差に留意した指導」「個性を生かす教育」などの言葉で<個>を意識した言葉が並べられ、その中核として「個別最適な学び」が提唱されている。