国際研究交流協定のあり方について
経緯
日本教師教育学会と中国高等教育学会師範教育分会(旧・中国高等師範教育研究会)とは、1993年以降、継続的に国際研究交流を締結し、これまで以下のとおり6回の日中教師教育研究国際シンポジウムを開催してきました。
第1回 1993.3. 華東師範大学(上海市)・北京師範大学(北京市)ほか
第2回 1994.3 北京師範大学(北京市)ほか
第3回 1995.6 中央大学駿河台記念館(東京)ほか
第4回 1997.8 北京師範大学(北京市)
第5回 2000.3. 早稲田大学(東京)
第6回 2004.7. 香港大学(香港特別行政区)
第6回の開催中に、「第7回」の開催を前提とした協定を結ぶことについて、中国高等教育学会師範教育分会(王建磐会長=華東師範大学長)から申し入れがありましたが、本学会ではこれまでの6回のシンポジウムの開催内容、運営体制等に鑑み、当面の回答を保留しました。その後第44回理事会(2004年9月17日・立教大学にて開催)での協議を経て、以下のような回答を同会に対して行っています。
日本教師教育学会からの回答
中国高等教育学会師範教育分会 御中
2004年9月28日
日本教師教育学会 会長 三輪定宣
(公印省略)
本年7月18日に貴会よりお申し出のありました「日中教師教育研究国際シンポジウム」の今後の継続に関して、本学会の第44回理事会(2004年9月17日開催)における審議内容を踏まえて以下のとおり回答いたします。
- 現時点では、「第7回日中教師教育研究国際シンポジウム」の開催日時・場所・運営体制等について、具体的に定める形での回答はできない。
- 今後の国際交流のあり方に関しては、形態・組織・運営等について検討をした上で、本学会から再提案をさせていただく。
その後第45回理事会(2005年4月16日・法政大学にて開催)の協議を踏まえ、門脇理事(国際交流担当)より中国高等教育学会師範教育分会の謝安邦事務局長(華東師範大学教授)宛に以下の趣旨で提案を行い、回答を待っています。
今後の活動に向けての基本方針
基本的には、「中国高等教育学会・師範教育分会」(これまでの連携先)と一対一の形での国際シンポジウム共同開催、という従来のスタイルに拘泥せず、「日-中」を軸にしたより広い範囲での関係構築を目指す。
エリアを広げていく際に、本学会が視野に収めたいのは以下のようなところである。
1)中国(本土)の他の学会 中国高等教育学会教師教育分会(全国教師教育学会)等
2)本土以外の中国 香港大学教育学院・香港教育学院/台湾 等
3)東アジア、東南アジアの研究組織 韓国教員教育学会/SEAMEO RIHED 等- 中国高等教育学会師範教育分会以外にも、本学会より上記1)2)等に呼びかけを行い、2008年春~夏を目処に国際シンポジウムを開催する。会場の第1候補は日本(東京)とする。
事務局からのお願い
日本教師教育学会では、今後の国際交流に際して、交流の相手(国・地域・団体)、交流の内容、運営体制等についてのご意見を募集します。事務局宛にお知らせいただければ幸いです。
なお、これまでの国際交流の経緯のまとめも含めた形での、「第6回日中教師教育研究国際シンポジウム」の記録集を発行し(2004年12月22日)、会員のみなさまには送付いたしております。是非ご参照ください。
なお、第6回日中教師教育研究国際シンポジウムのご案内(2004年開催に際してのもの)はこちらのページにあります。あわせてご参照下さい。
(参考)教師教育国際研究交流に関する協定
1 目的
日本教師教育学会と中国高等師範教育研究会は、第1、2、3、4回日中教師教育研究国際シンポジウムの成果を継承し、日中両国及びアジア・太平洋地域をはじめ、世界各国・地域の教師教育研究の国際交流の発展に寄与することを目的とする。
2 事業
- 研究会議の開催
- 論文集の発行
- 共同研究グループの組織
- 専門家の招聘と学術交流
- 情報交換
- 大学間研究交流
- 教職員の相互訪問
- その他、協定の定める目的を遂行するための事業
3 第5回シンポジウムの予定
時期:2000年3月 場所:日本
参加:条件があれば他のアジア・太平洋地域の参加を呼びかける。
日本教師教育学会
会長 中野光(中央大学)
署名(略)
中国高等師範教育研究会
理事長 顧明遠(北京師範大学)
署名(略)
以上